フォーマルシーンに限らずビジネスシーンにおいても欠かすことの出来ないポケットチーフ。
様々な種類や柄がありコーディネートの幅を広げ男性としての魅力を引き上げてくれます。
そんなポケットチーフについて詳しく紹介していきます。
意味や歴史を知る事でより素敵に大人の着こなしを楽しんでいただけます。
それではポケットチーフについて学んでいきましょう。
目次
ポケットチーフ名前の由来
ポケットは理解できるかと思いますが「チーフ」の由来とは何でしょうか。
それは「カチーフ」から来ています。カチーフとは(頭を覆う布)という意味があり現在でいうバンダナに近いものです。主にヨーロッパの女性が使い、農民の民族衣装によく現れるものになります。絵画の世界ではカチーフのようなアクセサリーを見ることが出来ます。
この「カチーフ」が由来となり1530年頃に手に持つカチーフというところから「ハンドチーフ」という名が誕生します。
ハンカチーフの歴史
18世紀フランスでは現在のように正方形ではなく楕円など様々な形がありました。
1785年、マリー・アントワネットの指示によりルイ16世が「フランスにおいて今後ハンカチーフは縦横同寸のものとする」という法令を出します。これ以降ハンカチーフは正方形を保って今に至ります。
なぜマリー・アントワネットはハンカチーフの形を正方形で統一したのか。
諸説ありますが、自分以外を四角に統一し自分のみ変わった形のハンカチーフを持つ事ができるという優越感に浸るためという説もあります。飢饉の最中「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」という言葉を残したと言われれる彼女の性格から見れば納得のいく様な説かと思います。
そして現在はハンドチーフは2種類に分かれて存在しています。
手を拭ったり実用的に使用するものが「ハンカチーフ」として日本では「ハンカチ」と呼ばれています。一方、実用的な使用はなくアクセサリーとして装飾的な意味合いで使用するものが「ポケットチーフ」として現在に至ります。
ポケットチーフの挿し方
・スリーピークス(three peaks):ポケット部分から出る角(山)を3つ作る挿し方。最も格式が高い挿し方とされモーニングコートやディレクターズスーツなどフォーマルシーンではよく見かける挿し方である。
・ツーピークス(two peaks):スリーピークスに準ずる挿し形とされ名前の通り角(山)を2つ作る挿し方。この挿し方もフォーマルシーンでよく好まれ見受けられる。
・クラッシュド(crushed ):チーフの角(山)を花びらの様に無造作に挿す。チーフを広げ正方形の中心をつまみ握る形にして形作る。4つの角をバランスよく挿す事がポイントとなる。カジュアルシーンで好まれていた挿し方でしたが、現在はその華やかな見ためから現在はフォーマルシーンでも好まれる。特に結婚式にて御新郎様とは相性が良い。
・パフド(puffed):丸みを持たせ無造作で挿す。何よりも角がなく華やかで柔らかな印象が特徴。そのためフォーマルというよりはカジュアルな印象になる。フォーマルなシーンでは結婚式の二次会やレストランウェディングなどパーティー度の高いシーンに好まれる。アイビールックによく用いられた事から「アイビーフォールド」とも呼ばれる。
・TVフォールド(TV fold):1950年代アメリカのT V関係者よりブームとなった事からこの名が付きました。胸ポケットと並行になる様に1センチ程のぞかせる様に挿す。最もオーソドックスな形とされビジネスシンからカジュアルなシーンでも幅広く見受けられる。
《ポケットチーフ挿し方》
ポケットチーフの素材
ポケットチーフの素材はシルク(正絹)が基本となります。
しかしビジネスシーンやスリーピークスの際はリネン(麻)など使用するシーン・衣装・挿し方によって適切な素材が変わってくるのも特徴です。
《挿し方べつでポケットチーフの素材》
・スリーピークス→リネン
・ツーピークス→リネン
・TVフォールド→リネン
形崩れがなくパキッとかっちり形作るためリネン(麻)またはコットン(綿)が用いられる。
・パフ→シルク
・クラッシュド→シルク
挿した形がソフトに華やかになりますので光沢感もあるシルクが用いられる。
ポケットチーフの選び方
なかなかフォーカスされる事もなく現在ではカジュアルシーンやビジネスシーンでも使用頻度が少なくなったポケットチーフですが、このポケットチーフを上手く選びコーディネートする事で一気にオシャレな男性の階段を登る事になるでしょう。アイテムとしては小さな物になりますが、その効果は絶大です。
そこで今現在のオススメのポケットチーフを挿し方別では紹介しましたので、シーン別に紹介していきます。
あくまでオススメですので場の格式や自分の立ち位置などTPOに合わせた選び方が大切になる事を忘れてはいけません。
《ビジネス&カジュアルシーンでのオススメ選び方》
・ビジネスシーン:ネクタイまたはシャツに合わせて選ぶ事が基本です。複数色のネクタイの場合は最も濃い色に合わせる事でまとまります。派手な柄や蛍光色に近い様な発色の良すぎる物は選ばない様に注意しましょう。柄を取り入れる場合はドットやストライプなどのシンプルな物にしましょう。
・カジュアルシーン:カジュアルシーンではインナーによって決めていくとまとまります。シャツとネクタイで綺麗めな場合はビジネスシーン同様ネクタイかシャツどちらかの色を挿すと綺麗にまとまり清潔感が出ます。少し暗すぎる場合は2色で挿すと華やかでオシャレ感も増します。例えば深めのネイビーとライトグレーなどです。この時、柄×柄はオシャレ感も増しますが難易度が高いので初めのうちは柄×シンプル(無地)が無難です。慣れてきたら柄×柄も試していきましょう。
まとめ
今回は、「ポケットチーフ」について紹介してきました。
ポケットチーフはファッションアイテムの中でも低価格で購入可能なアイテムです。
種類や色、柄まで様々なものがあります。自分好みのものも必ずあるはずです。
自分を変えるという意味でも表現するという意味でも初めの一歩としては最適なアイテムです。
是非、自分好みのポケットチーフを見つけお気に入りのジャケットに挿してみてください。
そのコーディネートは世界にたった1つのコーディネートになっている事でしょう。
《ポケットチーフ・ハンカチーフまとめ》
・1530年頃カチーフを元に手で持つカチーフとして「ハンドチーフ」という名の誕生
・1785年、ルイ16世がマリー・アントワネットの指示によりチーフを正方形にする法令を出す。
・ハンドチーフを起源に「ハンカチ」と「ポケットチーフ」の誕生。
・ポケットチーフの素材はシルク(正絹)とリネン(麻)
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