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タキシード(夜の準礼装)

メンズフォーマルにおいて格式は「正礼装・準礼装・略礼装」の3つ。

そしてフォーマルウェアはという時間帯で衣装を変えますので計6型によって成り立ちます。

今回はその中でも夜の準礼装であるタキシードについてお話ししていきます。

目次

タキシードとは

タキシード夜の準礼装

燕尾服同様に拝絹(はいけん)と呼ばれる生地が衿に使われているのが特徴。

また、燕尾服はトラウザーズに2本の側章と呼ばれるラインが入っていましたが

タキシードにはこの側章が1本入ります

そこに黒の蝶タイ黒のベスト

またはカマーバンドを合わせるのが基本とされます

タキシードとはアメリカでの呼ばれ方イギリスではディナージャケットと呼ばれます。

その他(フランスやドイツなど)ではスモーキング、ディナーコート、イブニングなどと呼ばれます。

とはいえグローバルワイドで現在は「タキシード」と呼ばれます。

ドレスコード(dress code)にてタキシードの着用を促す際は「ブラックタイ」と表記されます。

タキシード詳細

燕尾服の衿型ピークド・ラペルだったのに対しタキシードにはいくつか衿型がありあます。

ショール・カラー(へちま襟)とピークド・ラペル(剣襟)の2つがあります。

イギリスでは、ピークド・ラペルが好まれる傾向があります。これは正礼装の燕尾服を原型としているためです。

アメリカではショール・カラーが好まれてきました。

イギリスとアメリカという2カ国はタキシードの起源。

このお話はタキシードの成り立ちにてご紹介します。

タキシードの成り立ち

エドワード7世

タキシードという呼び名はアメリカでの呼ばれ方と説明しましたが、これはタバコ王ラリラード家がアメリカはニューヨーク州オレンジ郡に「タキシード・パーククラブ」と呼ばれる上流階級の為の社交会を作り1886年10月10日にクラブ発足のための祝賀パーティーを開いた際、グリスウォルド・ラリラードがテールのないジャケットを羽織った事で周りの人を唖然とさせたというのがタキシードの起源と言われている。その後1890年代ニューヨークを中心に流行しました。

イギリスではディナー・ジャケットと呼ばれていますがこちらの誕生はイギリス、サヴィル・ロウからです

サヴィル・ロウとは世界中の名門テーラーが集まる伝統あるロンドンにあるストリートの名前で英国紳士服の聖地。そのサヴィル・ロウのテイラーであるヘンリー・プールがある人物の注文に応じて仕立てた衣装が起源となったと言われています。その人物とはエドワード7世。当時イギリス皇太子だったエドワード7世1865年サンドリンガムの晩餐会に着るため注文した衣装だったのですディレクターズスーツの誕生にも出てきたエドワード7世

メンズフォーマル部門2冠達成です。

タキシードの着こなし

タキシードは燕尾服の略装とされる事から着こなしも燕尾服に準ずることが原則とされている。

  • ジャケット:衿には拝絹が使われる。ピーク・ドラベルまたはショールカラーが主流とされ 黒またはミッドナイトブルーが原則である。
  • ベスト:通常は蝶タイと共地でしたてたベストまたは、カマーバンドを身につける。
  • ジャケットがダブル仕立ての場合は身に付けない。
  • シャツ:原則白色。ピンタックの入ったものが正式だがボタンの隠れるフライフロントや
  • タキシードシャツと呼ばれるフリルがあしらわれたものもある。
  • トラウザーズ:ジャケットと共地が原則。黒色、側章が1本。シングル。
  • タイ:シルク製の黒の蝶タイ。ここから「ブラックタイ」と呼ばれている
  • :エナメルまたはオペラパンプス

原則では上記の通り黒と白での着こなしとされ、この他に唯一ミッドナイトブルーが原則においても例外許されている。ミッドナイトブルーとは濃紺の事を指し真夜中においては黒よりも深みのある黒に見えるとされるところから命名されたものになります。

現在のタキシード

現在はパーティーや結婚式、セレモニーなど華やかな祝い行事に関して夜のフォーマルウェアとして主役と言っても過言ではないタキシード。俳優さんやアーティストの方がレッドカーペットなどをタキシードを着て歩いているところをテレビなどでも見ませんか?

燕尾服は格式も高いですがコーディネート等も細かく決まっている分華やかな場では少し仰々しくなってしまう事があります。それに対しタキシードではジャケットやベスト、蝶タイの色を原則である黒、ミッドナイトブルー以外にしたりジャケット自体の生地をベルベットやシルクジャガードで仕立てるなど伝統的なフォーマルタキシードとは一風変わった着こなしも可能ですこれらをファンシータキシードと言ったりもします1930年代半ばごろより誕生したものでジャケットで色や柄を入れる場合の多くは黒のトラウザーズなどジャケパンスタイルで合わせる事が多い。

ベストや蝶タイなどの小物使いを変えるだけでもフォーマルウェアからパーティーウェアまでを担えるのです。

さらに最近はデニムにタキシードジャケットを合わせるなどカジュアルなシーンでの着こなしも目にします。

フォーマルからパーティーを超えてカジュアルシーンにまで活躍の場を広げるタキシード。

ご新郎様としての挙式衣装や会社の記念パーティー、成人式や祝賀会などお仕立てに来てくださる理由は皆様違えどタキシードの需要はすごく上がっています。フォーマルウェアの中でも着用のシーンが幅広いことからレンタルよりもオーダーにてお仕立てする方が多いのも特徴の1つです

まとめ

タキシードは夜の準礼装である。

ドレスコードでタキるシードの着用を促す際は「ブラックタイ」と表記される

・衿に拝絹と呼ばれる生地が使われトラウザーズには側章が1本

黒の蝶タイと黒のベストかカマーバンドが基本

・フォーマルな場からカジュアルな場まで幅広く着用される

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